目抜き通りに「街角スタジオ」

大津ビル完成イメージ図(㈱重信設計提供写真)

工事の安全を願い鍬入れを行う大津さん

大津さん×奄美テレビ 情報発信の拠点建設で地鎮祭
8月末の完成目指す

奄美市名瀬末広町の名瀬中央通りアーケード商店街入口にある憲法ひろば跡地で25日、情報発信の拠点施設「大津ビル」の地鎮祭があった。テナントには奄美テレビ放送㈱(常田裕社長)が入り、目抜き通りという立地を生かした「街角スタジオ」として活用し、情報発信を強化。今年8月末ごろの完成を目指す。

施工主は、小宿保育理事長の大津幸夫さん個人。大津さんは奄美テレビの監査理事で、開設当初から携わる間柄。プロジェクトは「世界自然遺産の登録を見据え、新たな情報発信の拠点を」との思いからと進めてきた。

ビルが建設されるのは県道79号線を挟んだ名瀬郵便局東側で、アーケードの入口前。木造2階建てで延べ床面積は24・44平方㍍。ビルの屋上には、映像が流れる縦横2㍍のデジタルサイネージを設置。テレビの生中継や広告を配信することで街の詳細な情報を届けていく。

設計は㈱重信設計が手掛け、吉田建設㈱が施工。総事業費は約1900万円(本体)。奄美テレビのサテライトスタジオとして機能し、人や情報の集まる拠点にもしたい考えだ。

地鎮祭には、大津さんや常田社長ら関係者約20人が出席。高千穂神社の宮司が神事を執り行い、鍬入れなどで工事の安全と守護を祈念した。

大津さんは「思い出の地で一歩踏み出せた。平和と友愛を発信できる場にもなればうれしい」と願い、常田社長は「フットワークを生かせる立地で、地域の生の声をつなげる拠点にしていきたい」と抱負を語った。

なお、憲法ひろばの看板などは同小宿のふうち郷土図書館に移設。建設予地には「憲法九条の碑」の設置を予定している。