感謝の気持ちの水アート

「奄美が世界自然遺産に登録されたことも知ってもらいたい。暑いですが、感謝を伝えていきたい」と森本さん(奄美空港ロビーにて)

すらすらと描かれる話題の水アート(提供写真)

奄美空港 帰っていく人の心を潤す

 飛行機の機内に乗り込み、出発までの数分間を水アートで和んだとSNSで話題なのが、JALエンジニアリング奄美大島整備事務 所の整備担当者らによる、「ありがっさまありょうた!!またいもーれAMAMI」などの言葉が書かれた水アートの贈り物だ。奄美が世界自然遺産に登録された翌日の27日からは「祝 世界自然遺産」の言葉が加わった。

 整備事務所の統括マネージャーの森本真一さん(51)は、コロナ禍が続く中、便数は戻ってきたが、客足はなかなか戻らず、それでも来てくれる人たちに、「ありがとう」という感謝を伝えたい。何かできることはないかと模索している中、新潟空港で似たような活動を社内誌で見つけ、森本さんのアイデアに、西谷俊亮さん(51)、梅村淳志さん(54)も賛同、自分たちもやってみようと思い立った。公の場所とあって、承諾を得、自家用車の洗浄用の自前の噴霧器を使って、絵を描き始めた。

 乗客の搭乗から飛行機が動き出すまでの10~20分、翼の前と後ろ、左右の4カ所に水アートが描かれる。紙の上でアイデアを考え練習もしたというが、2~3分ですらすらと描き上げる水アートに「機内からスマホで写真に収めたり、手を振る姿があり、うれしく思います。温かい言葉もいただきました。感謝を伝える気持ちが伝わっているのを感じます。1、2分で乾いてしまうが、道具を持った整備の人がいたら見ていただけたら」と笑顔で話した。

 東京行の午後3時発と伊丹行の正午発をメインに予定しているが、時間や、天候によっては難しい時もあるとの話だ。