「旅する食卓BOX(徳之島)」創出

地場産食材を使ったオンライン料理教室「旅するおいしい教室」にチャレンジした生徒たち=4日、徳之島高調理室

 

 

生徒たちのアイデアを詰めた「旅する食卓BOX(徳之島)」

 

 

オンライン料理教室も徳之島高で実証試験
JAL・SST教育プログラム

 

 【徳之島】日本航空㈱(JAL)と㈱スープストックトーキョー(SST)=いずれも本社・東京都=共同の地域人材育成プログラムの実証試験が、2021年度徳之島町ふるさと納税GCF(ふるさと納税型クラウドファンディング)とも連携、県立徳之島高校を対象に9月から行われている。9コマ目の4日、生徒ら企画の「地域食材BOX」を活用したオンライン料理教室がSST東京キッチンスタジオをベースにあり、生徒たちもチャレンジした。

 地域の食材を詰め込んだ「食材BOX」の企画・販売体験を通じて地域の魅力を再発見し、商品の企画・製造・販売プロセスに関わる仕事や魅力を効果的に伝える手法を学ばせる地域人材育成プログラム。放課後の課外活動で生徒有志14人(普通科2年生)が実証実験に協力。講師派遣やオンライン講座など計10回シリーズ。最終は今月16日に予定している。

 これまでのオンライン授業やワークショップなどを通じた高校生らのアイデアを、JALとSSTがブラッシュアップさせた「旅する食卓BOX」をECサイト(電子商取引)で提供している。SSTはオンラインイベント「旅するおいしい教室」で地域の魅力もアピール。高校生たちには、自ら購入者たちの声に接し、地域の食文化や魅力を再発見して郷土愛も高め、地域の魅力を発信する多様な職業に触れることで将来のキャリア形成につなげてもらうのが目的。

 ちなみに「徳之島との出会いと『旅する食卓BOX』」のセット例は、①徳之島産完熟冷凍マンゴー②黒糖一番星③徳之島地福ジャム(タンカン・パッションフルーツ)④パウダースパイスミックス⑤ホールスパイスミックス⑥リュウキュウイノシシのスパイスマリネで構成した。

 オンライン料理教室「徳之島編」はSSTのフードプランナー桑折敦子さんらを講師に午前11時にスタート。徳之島高(調理室)にはJALやJAC(日本エアコミューター)関係者も交え生徒14人が参加。前段には食材提供の「猪肉ししまる」(徳之島町亀徳)や黒糖の「農夢ワールド」(同町母間)も紹介。オンライン料理教室では「琉球イノシシのビンダルカレー」と「徳之島産完熟マンゴーのラッシー」の創作メニューにチャレンジした。

 生徒の1人・池田和愛(なごみ)さん(16)は「将来の目標は栄養士など食材に関する職業に就くこと。島のイノシシの肉は初めて試食したがおいしかった。全国からいろんな方に来ていただき、徳之島っていい所だね、食べ物もおいしいね、と言われるようになって欲しい」と話した。

 町企画課(ふるさと思いやり応援推進室)は、同プログラムを支えるGCFプロジェクト事業の寄付目標額を100万円に設定して、協力を呼び掛けている。