〝赤土〟流出原因はたまった土砂

「竹ノ当川」上流域、市道本茶線(旧国道)下の沢の斜面にたまっていた土砂を確認した現場。依頼した業者の従業員(右上)がブルーシートで被覆する作業を行った(提供写真)

 

 

「浦上川」合流地点に近い「竹ノ当川」下流域では、5カ所に簡易沈砂池などを設置(提供写真)

 

 

簡易沈砂池等を7カ所設置
市土木課「今やれる対策を講じる」
奄美市名瀬「竹ノ当川」

 

 3日、奄美市名瀬浦上地区を流れる「竹ノ当川」(奄美市が管理)から〝赤土〟が流出していることを確認した所管課の市土木課は4日以降、現場周辺調査などを行った。市土木課河川港湾係によると、その結果、「『竹ノ当川』上流域の市道本茶線(旧国道)下の沢の斜面にたまっていた土砂が大雨で流れ出したものとみられる」としている。業者に依頼して土砂がたまった箇所には、ブルーシートを被覆した。また、流域の計6カ所(上流側1カ所、下流側5カ所)に応急対策として簡易沈砂池等を設置した。業者が設置したものを合わせて計7カ所になる。市土木課は「晴れた日は、〝赤土〟が収まり、簡易沈砂池で対応できているが、大雨の日は、多量の〝赤土〟が流出して簡易沈砂池を乗り越えていく状況だ」「今やれる対策をやっていきたい」としている。

 市土木課河川港湾係によると、7日、職員が「竹ノ当川」内を歩いて、上流域へ行き、〝赤土〟流出原因を調査した結果、市道本茶線下の沢の斜面にたまっていた土砂がある箇所を見つけた。「過去に土砂が堆積していった場所ではないか」「過去に発生した土砂災害箇所とは、関係がない場所とみている」(市土木課)

 その箇所は、国道58号から地図平面上は約600㍍あり、「竹ノ当川」と「浦上川」合流地点からは上流へ約1㌔行った斜面。

 業者に依頼し、8~9日にかけて土砂がたまった箇所にブルーシートを被覆し、土砂が流れ出さないように対策を講じた。

 また、応急対策として市土木課職員らが上流側1カ所、下流側5カ所に簡易沈砂池などを設置した。4日、8~9日にかけて設置作業した。(砂と小石を入れた)土のう、軽石を土のうに入れ穴を開けたもの、吸出防止材、鉄製網、木材の棒、鉄棒などを使って簡易沈砂池等を造った。沈砂池が3カ所ある場所も造成した。

 業者が1カ所以上、簡易沈砂池等を造成した(市土木課)。

 「(竹ノ当川のような)小さな川に大きな沈砂池を造れば、川の氾濫の原因になりかねない」「今やれる対策を講じていく」(市土木課)。

 雨が降った14日午前中、「竹ノ当川」や「浦上川」は、〝赤土〟で濁っていた。