県知事選には3人が立候補、各陣営は鹿児島市で出陣式を行った(一部加工しています)
任期満了に伴う県知事選挙は20日告示され、7月7日の投開票へ17日間の選挙戦がスタートした。立候補者数は3人で、現職に新人2人が挑む三つどもえの構図となっている。4年間の塩田県政の評価のほか、人口減少対策や子育て支援策、物価高騰の影響を受けた地域経済活性化などが争点で、前々回、前回と現職の落選が続く中、継続で安定か再び刷新されるか注目されそう。
立候補の届け出受け付けは午前8時半から鹿児島市の県庁7階会議室であり、県選挙管理委員会は午後5時に受け付けを締め切ったが、他に届け出はなかった。3陣営はいわゆる「選挙の七つ道具」を受け取ると、いずれも大票田・鹿児島市で行われた出陣式会場へ。あいにくの雨天となったが、各候補者は支持者らを前に第一声を上げた。
知事選に立候補したのは、新人で元自民党県議の米丸麻希子氏(49)、新人で市民団体共同代表の樋之口里花氏(52)、現職で2期目を目指す塩田康一氏(58)=いずれも無所属、届け出順=。塩田氏を自民、公明、国民の各政党のほか、労働団体・連合鹿児島が推薦。樋之口氏を共産党県委員会が自主的支援している。
「もっと、もっと、よくなる鹿児島。」を掲げる米丸氏は、「この鹿児島を変えないといけない。そして、もう一つ。鹿児島に新しい風を吹かせないといけない」など第一声。離島政策は、▽離島の魅力を生かした観光と産業の振興▽I・Uターン促進策などによる島の活性化▽離島医療・福祉体制の充実と奄美群島振興策の継続強化―など。候補者では最も早く25日に奄美大島入りし街宣活動を行う予定。
「大事なことは、県民の声で決める。」を掲げる樋之口氏は、「県民の声を聞く仕組み、県民投票条例を作って県民投票を行って政治を進めていきたい」など第一声。離島政策は、▽高い離島物価の解消のために、食料品や生活必需品の輸送料助成▽島民の航空機や船舶の運賃補助拡充▽島の診療所への医師や看護師の確保―など。26日に奄美大島、27日には徳之島入りし街宣活動を行う予定。
「みんなでつくる『鹿児島の今と未来』」を掲げる塩田氏は、「稼ぐ力を向上させることが重要。誰もが安心して暮らし、活躍できる鹿児島のためにまい進していく」など第一声。離島政策は、▽改正奄美群島振興開発特別措置法の新たな奄振計画に基づく各般の取り組み推進▽遠隔医療の推進による医療提供体制の充実▽島々の魅力を生かした地域づくり推進―など。27日に奄美大島入りし街宣活動、28日午前中まで滞在予定。
期日前投票は、21日~7月6日まで、県内各市町村の指定された期日前投票所で。投開票日は7日だが、奄美では瀬戸内町の請島、与路島で1日繰り上げ投票となる。