瀬戸内町の取り組みを発表する高橋進一さん(写真提供=築地真広さん)
表彰を喜ぶ高橋さん。前列右から3人目(写真提供=築地真広さん)
【東京】瀬戸内町教育委員会は、最新のデジタルテクノロジーを活用して行う教育現場の変革「教育DX推進自治体表彰2024」に14日、選ばれた。港区で開催された表彰式に出席者が晴れやかな表情で登場。奄美群島では初の栄誉となった。
同町教育委員会が表彰されたのは、一般社団法人ICT CONNECT21が主催した「GIGAスクール構想セミナー」でのもの。GIGA端末を導入し、学校での教育DX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に取り込もうと動き出した自治体を応援する表彰制度で23年度(全国ICT教育首長協議会主催)から始まっている。今回も多くの自治体・教育委員会からの応募(総数非公開)があり、その中から15の表彰自治体が決定した。
港区虎ノ門のビジョンセンター虎ノ門での表彰式に同町教委の高橋進一学校教育係長兼指導主事が出席。実践の発表と表彰式に臨んだ。同教委によると、瀬戸内町は県内唯一の「Google for Educationのパートナー自治体」として教育DX推進に取り組んでいる。24年には文部科学省のリーディングDXスクール事業にも参加しICTを効果的に活用した授業づくりに奮闘。それにより、小中学校でのオンライン授業などで学習内容を充実させている。
「瀬戸内町の先生方は児童生徒思いの方が多く、子どもたちの困り感をなんとか改善しようと、とても一生懸命に頑張ってくれている」と同教委は応募の経緯を説明。自治体がリードしての受賞ではなく「現場の先生方のさまざまな実践が評価された」と受賞を振り返る。
高橋さんは「オンライン授業で他校の児童生徒たちと意見交流ができ、さまざまな考え方に触れられ、笑顔も増えたと思う。これからも離島に多くの極小規模校が存在するという、課題を強みに変えて『瀬戸内町モデル』の構築を目指したい」。瀬戸内町教育委員会を代表して、奄美群島初の喜びに言葉を弾ませていた。