小宿小6年 保護者らによるお仕事授業

自動車整備士の小野清吾さんから本物の車で修理や点検のしかたを学ぶ


市役所職員の積山幸裕さんの指導を受けて入札体験

いろんな仕事知って

 奄美市名瀬の小宿小学校(仲克人校長、児童369人)で5日、6年生67人を対象に、保護者らが講師となり仕事紹介の授業が行われた。体感できる内容のものが多く、子どもたちは将来について考えるきっかけを得ることができた。 

 お仕事授業は、キャリア教育学習計画の一環。①身の回りにはさまざまな仕事・職業があることを知り、学ぶことや働くことの意義を理解させる②自己の個性を理解し、夢や目標に向かって自分の能力を高めようとする意欲や態度を育てるーことが目的。3年前に保護者の声で始まり、同校をサポートするお父さんたちの会「オアシスジュニア会」の協力により実施。同会会長で銀行員の安田一康さんは「楽しみながらいろんな仕事を知り、少しでも興味を持ってくれたら」と協力を惜しまない。

 この日は市役所職員、自動車整備士、YouTuber、銀行員、医療、建設、福祉、美容など9人の保護者らが講師として登壇。子どもたちに仕事の内容ややりがいなどを伝え、その一端を体験させる授業を行った。

 同授業はまず全体でそれぞれの仕事について簡単に講師から紹介を受けた後、各教室に分かれて興味のある講師の話を聞く、という流れで行われた。

 授業は少しでも体感できるよう、さまざまな工夫が。たとえばお札を数えてみる、入札体験をしてみる、障がい体験セットを身につけて歩いてみる、医療機器を使ってみる、など。子どもたちは初めての体験に興味津々だった。

 同校卒業生でYouTuberの中山和紀さんは「YouTuberは人気だが、仕事にするのは難しい。他に主たる仕事をやりながら、趣味としてやるのがいい」と現実的なアドバイス。建築士でPTA会長でもある荒田朋寿さんは「お父さんお母さんがどんな仕事をして生活を成り立たせているかを知って欲しい。できれば将来の担い手として島に残って仕事をしてほしい、という思いもある」と語った。

 参加していた永田羽音さん(12)は「初めて知ったこともたくさんあって将来のために勉強になった。YouTuberが印象に残り、なりたいと思った」と話した。