新型コロナで苦しむ飲食店応援歌に

「奄美・屋仁川物語」 15日にCD発売開始
奄美市のセントラル楽器

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、厳しい経営を強いられている奄美大島最大の歓楽街「屋仁川通り」を応援しようと、奄美市の㈱セントラル楽器は、同通りをイメージした歌謡曲など9曲(カラオケバージョン入り全18曲)を収録したCD「奄美・屋仁川物語」を15日から発売開始する=写真=。税込み価格2千円で、売り上げの一部は、奄美の自然保護活動に寄付される。

 収録曲はすべて未発表の新曲で、奄美市名瀬大熊出身のシンガーソングライター、いずみしげのりさん(本名・泉成勲、神奈川県在住)の作詞、作曲。1曲目の「屋仁川チャチャチャ」から9曲目の「屋仁川・酔い・良い・ヨイ」まで、全曲の題名に「屋仁川」が入っている。

 歌い手は「濱田洋一郎と商工水産ズ」や「サーモン&ガーリック」など島内で音楽活動を行っているグループのほか、奄美市社交飲食業組合の伊東隆吉理事長や、あまみ大島観光物産連盟の境田清一郎事務局長、前大島支庁長の田中完氏らが務めており、デュエット曲なども収録している。

 セントラル楽器の指宿正樹代表取締役会長によると、新型コロナに苦しむ飲食店を応援しようと、昨年夏ごろから準備開始、同社のスタジオで収録作業などを行ったという。

 指宿会長は「新型コロナ収束の見通しが立たず、発売するか悩んだが、少しでも屋仁川を元気にしたいと決断した。まずは曲を聴いて覚えてもらい、新型コロナが落ち着いたらみんなでカラオケなど楽しんでもらいたい」と話している。10月には全国のカラオケ店で音源配信が開始されるという。

 同社では、奄美の応援歌第2弾の発売も計画しており、指宿会長は「世界自然遺産登録が決定した奄美の自然や観光業界を応援する内容にしたい」と意気込んでいる。