奄美群島サイクルツーリズム構築へ

モデルコース案について意見交換する奄美大島協議会の参加者ら(4日、奄美市)

自転車活用、滞在型観光推進
3島に協議会設立

自転車を活用した新たな観光「サイクルツーリズム」の構築を目指す「奄美大島協議会」が4日設立され、初会合が奄美市名瀬の奄美会館であった。観光、商工団体や交通事業者、行政関係者ら約30人が参加、島内のサイクリングモデルコースの設定に向け意見交換した。県大島支庁と事業委託された近畿日本ツーリストが事務局を務め、今後、徳之島、沖永良部島を含めた3島で、年度内のモデルコース設定を目指す。

協議会は、近年広がりを見せているサイクルツーリズムについて、奄美群島内の様々な関係者がつながり、情報交換などを行う組織として設立。サイクルツーリズム推進の機運醸成を図りながら、世界自然遺産登録が決定した奄美の自然や文化に触れあえるモデルコースを設定することで、滞在型観光を推進、奄美群島への交流人口拡大や観光消費額の拡大を図る。

会議では、参加者らが世界的な広がりをみせるサイクルツーリズムの現状などを学んだあと、国内外のサイクルツーリズム先進地を訪問した経験のある「かごしまかヤックス」代表の野元尚巳さんが、先進地の取り組みなど紹介した。野元さんは「サイクリングが特別ではなく、普通の旅人として受け入れる環境が大切」などと話した。

その後、奄美群島12市町村を結ぶ「世界自然遺産 奄美トレイル」のコースなどを参考に、協議会事務局が設定した島内のモデルコース6案について、北部、中部、南部の3班に分かれて協議。北部(奄美市笠利町、龍郷町)では「Eバイク(電動アシスト付きスポーツ自転車)など初心者でも楽しめる簡単なコース設定にしては」などの意見があった一方、南部(瀬戸内町、宇検村)では「高低差も大きくEバイクの導入は難しいのでは」などの意見があった。

県大島支庁は徳之島と沖永良部島でも協議会を設立。それぞれにモデルコースを設定する計画で、同支庁総務企画部の本一郎部長は「島しょ部にコースをつくることで、県内全体でサイクルツーリズムを推進したい。世界自然遺産に登録された奄美の新たな魅力にしたい」などと話した。