図書館の仕事や役割理解

県立奄美図書館の一日館長を務めた中村さん、市田さん、畠君(左から)

小中高生が一日館長体験
奄美図書館

 小中高校生が県立奄美図書館(奄美市名瀬)の一日館長を務めるイベントが17日、同館であった。小中高校生それぞれ1人の計3人が一日館長となり、職員の案内で同館を見学したり、本の貸し出しなど窓口業務を体験したりして、図書館の仕事や役割について理解を深めた。

 「子ども読書の日」(4月23日)にちなんで同館によって年1回実施されているもので、同館を身近に感じてもらうことなどが目的という。3人は、市立住用小6年の市田蓮愛さん(11)、市立崎原中3年の畠駿生君(14)、県立大島高校3年の中村日佳里さん(17)。

 職員と対面し互いにあいさつを交わした後、任命式が行われた。石塚一哉館長から一人ひとりに一日図書館長のたすきがかけられ、委嘱状が手渡された。石塚館長は「奄美図書館は地域のみなさんに愛されることを目標に頑張っている図書館。きょうはそういったとこを普段とは違った角度から見てもらえたら」とあいさつした。

 職員が同館について説明。約21万4千冊を収蔵していることや、昨年7月に入館者数が100万人を突破したことなどを話した。館内見学の際には、一般の人は普段入ることができないという書庫も巡り、書庫には、奄美に関連した貴重な本も保管されていることを知った。

 郷土コーナーなどを見学した後、本の貸し出しや本の返却を受け付ける際の対応について職員から説明を受け、窓口で実践。少し緊張した様子を見せながらも、職員や館利用者を相手に応対した。来館した子どもたちに読み聞かせも行った。

 職員らにこの日の感想を発表。市田さんは「本を貸し出したり返却を受けたりしてとても楽しかった」、畠君は「普段することのない返却業務ができてとてもいい経験になった」、中村さんは「学校の図書室とは違ってスケールが違うと思い、感動した。学校では図書委員会なので経験を生かしていきたい」とそれぞれ話した。

 石塚館長は「子どもたちが大人になり、自分の子どもを図書館に連れて行く時に今回考えたことを生かしてくれたらいい」と話していた。