大学生4人が博物館実習

奄美博物館3階で、「蝶の標本」の整理作業をする実習生

資料整理・フィールドワークも
奄美博物館

 奄美市名瀬の市立奄美博物館で8月29日から、学芸員の資格取得を目指す大学生(4年)4人が博物館実習を行っている。実習生は博物館業務や収蔵資料の整理・島内のフィールドワークなどで、学芸員としての知識習得に努めている。9日までの2週間実施。

 奄美博物館では、2006年度から博物館実習生の受け入れを開始。市は13年度から、博物館実習やインターンシップ研修生の費用の一部を助成する事業を実施(今年度のインターンシップ研修はなし)、多くの大学生が同館で実習を行ってきた。

 2019年度に「環境文化型博物館」としてリニューアルされた館内の展示内容やコンセプトの解説に、実習生らは真剣に耳を傾けた。また現在開催中(9月上旬まで)の「奄美大島の野鳥展」の終了後の片付けなども予定。

 フィールドワークとして、▽8月30日=同市住用町のマングローブ原生林散策▽同31日=龍郷町の平瀬マンカイ、笠利町須野の八月踊りの見学―などを実施。地域と密着する奄美の文化を学んだ。

 奄美博物館は、年間を通して多くの寄贈資料を受け入れている。実習4日目となるこの日は、平城達哉学芸員の指導の下、富川賢一郎氏により寄贈された昆虫標本などの整理業務を行った。

 大島高校卒業生の森山詩苑さん(日本大学)は「博物館の業務内容や島の民俗文化を学び、新しい発見がたくさんあった。将来は地域と深く関わる仕事に就きたい」と実習の感想を話した。

 今年度の実習生は森山さんの他に、高江洌鈴奈さん(沖縄国際大学)・佐原咲来さん(日本大学)・木田裕里菜さん(龍谷大学)の計4人が参加している。