渋谷で群島旅行説明会

各ブースで、熱心に情報交換が交わされた

奄美の魅力を映像とスピーチと味でアピール

 【東京】奄美群島観光物産協会による「奄美群島旅行説明会・個別相談会」が24日、東京・渋谷エクセルホテル東急6階プラネッツルームとフォレストルームで開催された。旅行会社や航空会社、船舶会社など観光関連企業21社から42人が、地元からは事務局合わせて31人が参加した。各島の「シマコーディネーター」らが島の魅力をPRし、誘客への協力を呼び掛けた。

 同説明会は「奄美群島振興交付金」を活用、東京、大阪、福岡で毎年開催されている。今年はコロナ禍で取りやめになっていた奄美群島の特産品を使った試食会を交えての情報交換会が3年ぶりに復活した。

 あまみシマ博覧会、全国旅行支援などの説明に続き、各島のシマコーディネーターが登壇し、写真やビデオで「吾が島」の魅力を紹介した。

 奄美大島の概要をプレゼンテーションした水野康次郎さんからは、これまで使用されていた「東洋のガラパゴス」などの表記はせず、新しい名称を考え中と話が出た。金作原の原生林という表記もなしになる。北部コーディネーターの山下久美子さんからは、役勝エコロードを組み込んだモデルコースなどの紹介があった。龍郷町の2024年度スタートを目指した「教育民泊」の取り組みも紹介された。

 喜界島は田邉大智さんが、「世界で3カ所しか見ることができない景色の隆起サンゴ礁段丘を前面に押し出し、1日1ツアー、全ての景色を貸し切りにできる」と、小さい島ならではの魅力をアピールした。

 個別相談会では島ごとにブースが設けられ、旅行会社の担当者らは、気になった島のブースを訪ね、島の担当者らと意見を交わした。

 その後、群島の特産品を使った料理を試食しながら情報交換会が開かれ、ホテルの総料理長白幡健さんの磨き上げられた料理に舌鼓を打ちながら、交流を深めた。

 沖永良部からの伊勢エビはカルパッチョ仕立てで、アクセントに喜界島の島ミカンをキャラメリゼにして。与論産のあんまー牛のステーキにはピーナッツみそ風味のグレイビーソースを。デザートには黒糖プリン、バニラアイスに喜界島産ごま油を垂らして。参加らは初めての味を楽しんだ。

 参加者の一人南西旅行開発㈱の内山貴之さんは、「JASの時代から奄美に通っている。今のあるがままの自然を体験できる徳之島に興味を持った。沖永良部のケイビングなどもいい。暮らしている人たちが大切にしている場所をお裾分けしてもらっていると思う。ガイドに案内してもらうことで親しみも湧き、深く知ることが出来る」。(株)ユーラシア旅行社の米村嘉奈さんは「6年前からアイランドホッピングで五つの島を巡るツアーを企画している。奄美は全ての島が魅力的」と話した。

 情報交換会では、島からの参加者もマイクの前に立ち、ホテル、店などそれぞれの事業を紹介した。

 26日は大阪、27日には福岡である。