「咲八姫」、来館者魅了

咲八姫の優雅な姿に見入る来館者

沖永良部島産テッポウユリ期間展示

 【東京】沖永良部島からやって来た、エラブユリ(テッポウユリ)「咲八姫=さくやひめ=」がこのほど東京都千代田区で期間展示された。サンゴ礁から生まれた赤土が育んだ「南国の奇跡」が優雅な姿を見せていた。来館者は、その品格と可憐さに魅了されていた。

 「咲八姫」が純白の花弁と高貴でほのかな香りを披露したのは、千代田区にある「かごしま遊楽館」(同区有楽町1―6―4、千代田ビル)3階にある「工芸品・販売」のコーナー。「えらぶの花推進協議会」の提供で、鹿児島県東京事務所を通じたもの。

 鹿児島市から南へ約540㌔、沖縄にほど近い海に浮かぶ沖永良部島からやって来た「2022―23フラワー・オブ・ザ・イヤー」で最優秀賞(切り花部門)の快挙に輝いた、エラブユリ・咲八姫30株が4月17~26日まで展示され、多くの来館者を楽しませていた。

 鹿児島県などによると「咲八姫」は、テッポウユリの品種改良に取り組み50年目に初めて発見された、八重品種。日本神話で最も美しいとされる「木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)」から命名された。上向きに咲き、立ち葉で容姿が美しい、花粉が少なく、花や衣服を汚しにくいなどが特徴となっている。

 かごしま遊楽館近くで勤務し、時々同館を訪れるという50代の小俣裕子=ひろこ=さんは「ネーミングが素晴らしい。とても美しい姿で、香りも楽しめました」と咲八姫にうっとりとしていた。ほか多くの人が、優雅な立ち姿を堪能していた。一方で、「工芸品・販売フロアの案内が分かりづらい」との声も聞かれた。