学校名物「サタグンマ」実演も

黒砂糖づくり学習で学校名物「サタグンマ(砂糖車)」の稼働実演も=10日、伊仙町喜念小

伊仙町喜念小 黒砂糖作り体験学習

 【徳之島】伊仙町立喜念小学校(今村浩幸校長、児童数27人)で10日、学校名物の「サタグンマ」(砂糖車)の実演も交えた恒例の黒砂糖作り体験学習があった。学校園で育てたサトウキビ約2百㌔も原料に、徳之島高校総合学科(生物生産系列)2年生や職員、保護者らの協力も得て挑戦。〝食農一貫体験〟で伝統産業を学んだ。

 同小は校区民が寄贈した伝統のキビ圧搾機「サタグンマ」の実物と、縮小復元版の黒糖製造小屋「サタヤドリ」をセットで常設展示している。毎年、徳之島高の「出前授業」交流と併せて黒砂糖作り学習に活用している。

 今年は学校園で児童たちが育て「豊作」だった自給キビに、児童が各家庭からの持参・補充分を含め約3百㌔が原料。圧搾工程のほとんどは保護者が専用の電動圧搾機で事前に協力した。

 児童たちは、徳之島高職員からキビの歴史や糖度や酸度の測り方、キビ汁を煮沸して黒砂糖に固めるための消石灰の役割など解説を受けた。生物生産系列2年生7人のサポートを受けながら、大なべ3基の3班に分かれて砂糖たきに挑戦。傍らでは、児童たちがサタグンマの引き棒を人力で回転させてのキビ搾りも体験した。

 保護者たちの「サタヤドリ」と並行して黒砂糖をたき上げた後は、高校生との合同昼食会でもふれあいを深めた。児童の1人・中光輝君(5年生)は「家でサトウキビは作っていないが、キビの事をくわしく学べた。黒砂糖づくりは楽しかった」と話していた。