サメに警戒呼びかけ

名瀬港沖合でサメの駆除作業を実施した

名瀬地区漁業集落
名瀬港沖合で駆除

 名瀬地区漁業集落(徳永正士代表、会員約50人)は14日、奄美市の名瀬港沖合でサメの駆除作業を行った。周辺海域でサメの目撃例が増えているとして同集落関係者は、漁業者や一般市民に注意を呼びかけている。

 同集落によると13日午後、名瀬港沖の摺子崎から西側にかけて水深約20~50㍍の海域に駆除目的の延縄を仕掛けた。14日午後1時、作業員8人が引き揚げたところイタチザメ5匹、ホオジロザメ1匹がかかった。最も大きいサメは体長約3㍍、体重200㌔。大半が体長2㍍前後だった。

 同集落は年間事業でサメの駆除作業を年1回行っているが、サメの増加気配からこの時期の駆除を実施。今回駆除したサメの数と大きさに、同集落は秋頃までに5~6回駆除することを決定した。

 同集落関係者によると、一本釣りの漁業者から周辺の漁場がサメに荒らされていることを懸念する声が挙がっているという。さらに大浜海浜公園付近の海域で素潜りをする漁業者のサメのひれの目撃情報、また近くの集落沖合いではイノー(礁池)にサメが取り残されていたとの情報も。

 徳永代表は「例年になくサメが増えており、警戒する必要が高まっている」と話した。