バニラ効果継続

奄美空港乗降客2015年月別利用状況

過去10年で最多66万人 前年比6万1千人増 増加は5年連続
15年奄美空港乗降客数まとめ

奄美市笠利町の奄美空港管理事務所(中山昌則所長)は11日までに、2015年に同空港を利用した定期便の乗降客数をまとめた。総乗降客数は前年比6万1千人増の66万3044人(チャーター便を除く)となり、過去10年間で最多となった。14年7月に就航したバニラ・エア(奄美―成田)効果が全体を押し上げた形で、11年から5年連続で増加した。

利用状況を路線別にみると、鹿児島が最多の23万7912人(利用率63・1%)。以下、東京・成田10万4832人(同80・0%)、大阪・伊丹9万1800人(同68・6%)、東京・羽田8万601人(同67・7%)、福岡4万2586人(同69・0%)、那覇1万6741人(同59・1%)だった。

奄美の各離島間は、喜界4万3656人(同56・7%)で最も多く、徳之島2万8239人(同55・2%)、那覇1万6741人(同59・1%)、沖永良部9179人(同70・6%)、与論7375人(同58・2%)の順。利用率は東京・羽田を除く全ての路線で前年を上回り、福岡の13・6ポイント増を筆頭に、沖永良部12・7ポイント増、与論9・6ポイント増など大幅に利用率が改善した路線もあった。

前年と比べると東京・羽田(4720人減)、福岡(4408人減)の2路線が減少。東京・成田は前年が半年間の集計だったことから、5万3552人増と倍増。乗降客数が鹿児島に次ぐ路線となった。

月別では8月の7万3638人が最多。前年比で減少したのは8、11月だったが微減にとどまった。増加は10月(9134人増)が最多で、東京・成田の集計結果が加わった1~6月は、各月とも7千人以上増加した。

06年まで60万人台を維持していた同空港は07年に60万人台を割り込み、10年には52万6697人まで落ち込んだ。福岡線が就航した11年に前年比約7千人増と底を打ち、14年には8年ぶりに60万人台を回復していた。