開花時期を迎えたオオキンケイギクの群生地で行われた駆除作業
特定外来生物「オオキンケイギク」が開花の時期を迎えた。毎年、奄美大島の各地で駆除作業が行われる同種。9日には、龍郷町の嘉渡集落の教員住宅側の群生地で、龍北中(森真里子校長、生徒15人)の教員らが駆除作業に取り組んだ。
オオキンケイギクは在来種に大きな影響を与えることから、環境省が特定外来生物に指定。特定外来生物は▽飼育・栽培▽運搬▽保管▽輸入▽野外に放つ・植える・まく▽譲渡・受け渡し―が禁止されており、不正に輸入、売買した場合などは最高で懲役3年、罰金300万円(個人)、もしくは1億円(法人)が科せられる場合もある。
この日は、同町を中心にオオキンケイギクの駆除活動に取り組む宇都宮英之さんの指導のもと、教員のほか、地域住民や環境省奄美野生生物保護センターの職員らも参加し、作業に臨んだ。宇都宮さんは「駆除作業で一番難しいのは、毎年続けること。少なくなっているところもあれば、新たに見つかっている場所もあるので、完全な駆除は難しいところ。さらに、植物の外来種駆除については、今はボランティア頼りの部分が多い」と指摘。駆除については「現在の時期は花が咲いていて見分けやすい。分からなければ、問い合わせてもらえたら確認しに行く。もし、自分で駆除する場合は、根を残さないようにと種を飛ばさないようにしてもらい、しっかり封をして腐らせてから可燃ごみに出してもらえたら」と語った。
作業に参加した森校長は「去年、一昨年と嘉渡集落に住む教員で作業を行ったが、なかなかなくならないとは思っていた。今後も花が咲いていたらこまめにとっていくなど駆除していきたい」と話した。
オオキンケイギクの情報は宇都宮さん(℡0997‐62‐2470)または、奄美野生生物保護センター(℡0997‐55‐8620)まで。