奄美大島・喜界島から出品された果樹を審査員が評価した
糖度や外観が評価され、金賞を受賞した濱田さん
同品評会は両島のマンゴーの生産振興及び銘柄確立、生産者間の技術向上を図るために毎年開いているもの。今年度の両島の生産状況は栽培戸数200戸、栽培面積17・5㌶。生産量は冬季の低温など天候条件の影響を受け、昨年の126・15㌧を下回る100・6㌧が見込まれている。
今回の品評会の地区別出品点数は、奄美市6、喜界町4、龍郷町3、大和村2、宇検村1だった。審査基準は収穫後5日以内の果実(品種アーウィン)で化粧箱に2玉入りと、糖度分析用の450㌘(3L)以上の果実と合わせ3個。農業開発総合センター、大島支庁農政普及課、JAあまみの職員6人が、果実を手に取るなどし、外観(箱詰め、果皮の着色・障害、玉ぞろい)と糖度をチェックし、採点した。
分析によると、糖度は平均が15・6度で平年同様高水準。最も高かったものは18・8度だった。
審査委員長を務めた同センター久米隆志支場長は「開花期の気温の温暖差が大きく、着果が少なかったので、収量が上がらない状態で苦労されたと思う。外観の差は大きかったものの、糖度の平均値は非常に高く安定しており、技術の向上がうかがわれる」と評価した。
今回が初の金賞受賞となった濱田さんは「例年より早く実をつり、多くの光を当てることで色づきを良くした。今が収穫のピークなのでこれを機にもっと奄美産マンゴーを知ってもらいたい」と話した。
受賞した果実は4日に行われる「奄美まつり」舟こぎ競争の副賞や、5日の「宇検村やけうちどんとまつり」の抽選商品等としてPR用に提供される。また、ホテルなどで観光客にも食べてもらうことで認知度向上を図るという。
この日はこのほかにも、同大島支場が取り組む新作型による作期拡大技術の確立に関する研修会も行われた。
金賞以外の受賞者は次の通り(敬称略)。
▽銀賞 高岡果樹園(喜界町)▽銅賞 杉浦陽紀(宇検村)、泰山峯喜(喜界町)▽審査員特別賞 山下重之(瀬戸内町)