「いつでも開館できるよう準備」

臨時休業中でも施設の点検は欠かせない(奄美体験交流館小浴場)

休業中、浴室など設備点検
住用町・体験交流館

 今月7日(6日は休館日)の業務再開を予定している奄美市住用町の奄美体験交流館。新型コロナウイルスの全国的な感染拡大で現在、臨時休業となっている。お風呂など入浴施設やアリーナが使えず、利用希望者から再開見通しの問い合わせが少なくない中、運営するNPO法人は清掃と点検を行い、再開に向けた準備を怠っていない。

 同館は2019年度からNPO法人「健康ど宝」(実和則理事長)が指定管理者となり、職員4人、パート9人が運営を担う。しかし新型コロナの感染拡大防止名目で、3月4日から施設は臨時休業を余儀なくされ、年度内に予定していたイベントや合宿が中止。施設利用もできなくなった。

 NPOはこの機会を利用して、アリーナ(約250人収容)や大・小入浴施設、内装など補修を実施。天井の電球交換や清掃、椅子やテーブルの修理も念入りに行った。

 入浴を楽しみにしている常連客から、営業再開の問い合わせが多かった入浴施設では週1回浴室に湯を張り、ボイラーの調子を点検、サウナも温度管理を実施。3月31日は、職員が設定温度(41度)を見ながら、お湯の具合をチェックする様子が見られた。

 今年は、かごしま国体相撲競技会場(10月9~11日)として利用される予定。NPOは昨年好評だった企業対抗運動会や子どもフェスタは継続し、各世代に喜ばれるイベントを実施していく半面、オープン2周年記念セレモニー、チャレンジデー(6月末)は中止。大型連休を見込んだイベント、ナイターフットサルなどいまのところ20年度計画の具体的な見通しは立っていないという。

 同NPOによると19年度実績は入浴客約5万人、アリーナ会場利用約1500人で、いずれも前年度より増加した。指定管理者2年目のスタートに意気込んでいた実理事長は「現状ではイベント実施見通しが困難。早急のコロナ感染終息を願うだけ」とした上で、「再開に向け、できることは全て取り組んだ。施設利用を増やす企画・立案に努めていく」と話した。