1日夜にあった対策本部会議=和泊町役場=
【沖永良部】新型コロナウイルスの感染者が確認された和泊町は1日夜、対策本部会議を役場会議室で開いた。役場や消防など関係機関から16人が参加。町民への正確な情報提供と感染予防対策の徹底、徳之島保健所との連携強化を図ることを申し合わせた。
同町は、午後6時37分に防災無線で緊急放送を行い、伊地知実利町長が町内での感染者確認と不要不急の外出を控えることなどを呼び掛けた。
会議は、午後7時から非公開で行われた。同町によると、感染が確認された20代の男性役場職員は、23日に役場に来庁しているが、他職員との濃厚接触はないという。
会議では、2日に予定していた町立の3つのこども園の入園式を中止し、4日まで休園することを決定。同町社会福祉協議会が運営するわどまり保育園も2日から4日まで休園措置を取り、6日以降は町と協議した上で判断する。
男性が役場に来庁しているため、参加者からは庁舎内の消毒作業の徹底を求める意見も出た。
伊地知町長は「町内で感染者が確認されたのは残念だが、保健所と十分な連携を取り、対応していきたい。町民お互いに気を付けながら、感染の拡大を防ぐしかない」と話した。
和泊町での感染者確認を受け、知名町も町内のこども園2ケ所と保育園1ケ所、放課後児童クラブ2ケ所を、2日から4日まで臨時休園することを決めた。
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町内での感染者確認で、観光業者も不安を募らせている。
和泊町で飲食店を営む、おきのえらぶ島観光協会の前登志朗会長は「知事の会見を見て驚いた。外出自粛の要請でツアー客のキャンセルも相次いでいた。感染者が確認されたと聞いて、町内の飲食店やホテルの関係者も営業を停止した方がいいのか戸惑っている。島の経済に影響が出るかもしれない。手洗いや消毒などやれることをした上で営業を続けられたら」と話した。