補助制度・事業を周知

町内全戸に配布し、公的な補助制度・事業の周知を図っている「徳之島町農林水産課事業計画」(20年度版)

徳之島町全戸配布 分かりやすく案内
冊子「農林水産課事業計画」

 【徳之島】農林水産業分野への参入希望者や担い手、中堅層には経営改善・規模拡大へ心強い手立てとなる公的助成制度。より有利で魅力的な補助事業は競争率も高い。それだけに積極的な情報提供など高い透明性と公平性、受益対象者たちにはその情報収集努力も求められる。

 そうした中、徳之島町が数年前から毎年度版を町内全戸に配布し、町内全域での集落営農座談会(毎年5~6月ごろ)の〝テキスト〟にも活用している「同町農林水産課事業計画」(ダイジェスト版冊子)が好評だ。2020年度版はA4サイズ18㌻、4千部作成してこのほど配布を始めた。

 20年度版では「農林水産課職員一同、新たな気持ちで農家所得の向上のための面積拡大・単収向上・品質向上に取り組んでまいります」と前置き。▽農政係=集落営農座談会、農地中間管理機構、担い手支援対策、土壌分析など14種▽糖業係=さとうきび農業機械等リース、地力増強対策、優良種苗供給確保など7事業▽農産係=果樹対策、産地パワーアップ、特殊病害虫対策、県交付金など6事業▽畜産係=家畜導入、受精卵センター、肥育実証、優良雌牛導入など8事業▽林務係=有害鳥獣捕獲報償支払い、狩猟免許取得補助事業▽水産係=離島漁業再生支援交付金、漁業施設機器等補助事業―などをピックアップ。

 具体的な対象事例や補助割合を含め、簡潔明瞭に分かりやすく案内しているのが特徴。

 町内の農業男性(60代)は「過去には小型農機導入など有利な補助事業が、私たち一般農家やグループは知らぬ間に枠が埋まり、締め切られていたことも。公平に周知してくれることはありがたい」と話した。