「支え合いマスク」無料配布開始

町民の手作りマスクを紹介する龍郷町役場職員


㈱ハトハマオートの営業部長(右)からマスクを受け取る竹田泰典町長


㈱アイズ・カンパニーの代表取締役の園田明会長からマスクを受け取る竹田町長

5月中に全集落目標 有志によるマスクの寄付も
龍郷町

 龍郷町は27日、新型コロナウイルス感染拡大に伴うマスク不足の対策として、町民が手作りした「結いの郷 龍郷支え合いマスク」の無料配布を始めた。高齢者は症状が重症化しやすいため、高齢化率の高い集落から順番に、町民1人につき2枚を配布するという。1次募集で集まったマスクは2400枚。同町の20集落中まず7集落(秋名・幾里・嘉渡・円・安木場・龍郷・久場)に配られる。5月中に全集落へ配布することを目標としている。

 この日は他にも▽㈱ハトハマオートから使い捨てマスク1000枚▽㈱アイズ・カンパニーから同町に住む全児童へ向けて洗って繰り返し使えるスポーツマスク▽勝山弘昭さん(㈱勝恵 代表取締役)から使い捨てマスク2000枚▽樋口公平さん(奄美観光大使)から使い捨てマスク2000枚の寄付があった。

 同町役場で27日午前10時から開かれた同定例駐在員会では保健福祉課からマスク配布についての説明、2社からのマスク寄付の贈呈式が行われた。竹田泰典町長は「皆さまの協力が非常にありがたい。更に感染防止の意識を高め、この危機を町民が一体となり乗り越えていきたい」と意気込んだ。

 同町の保健福祉課によると、今月10日から町民にマスク制作の協力を呼び掛け、12日の時点で62人、最終的には計86人の協力者が集まった(うち寄付6人、146枚あり)。マスク作成の締め切りは20日。出来上がったマスクは町が1枚200円(材料費込み)で買い上げた。

 町保健福祉課の満永たまよ課長は「町民全員にマスクを配布するには合計1万2千枚必要。残り9600枚の作成協力者の募集要項を(2次募集)を本日中に町のホームページに記載する」と話した。2次募集では新たに、不足しているマスクの材料(型紙に沿って裁断した布、耳にかける紐やゴムなど)を町で用意し、買い上げ料を100円に設定する方針もあるという。

 また、寄付があった使い捨てマスクは医療機関、福祉施設職員や妊婦などを中心に配られ、新たな感染者の発生時に備えて同町役場内で一時保管するという。