児童多い市街地校感染症対策で工夫

下校中の児童の声が響く名瀬小学校

席離す、多目的ホールなど

 新型コロナウイルス感染対策として4月22日から臨時休校していた奄美市の小学校は7日、登校を再開した。児童数の多い市街地の5小学校は、引き続きの感染防止対策を講じている。

 市教育委員会によると、各学校の規模や状況によって変わるが、▽マスクの着用▽教室の換気▽咳エチケットを守る▽こまめな手洗いうがい―など対策として基本的なものに加え、▽できる限り席を離す▽給食は向かい合わず食べる▽体育で接触が多い運動を避け、基礎体力づくりに切り替える―などの指導がなされたという。

 奄美市の朝日小(児童数651人、藤田柳生校長)では、生徒と教職員全員のマスク着用、換気を常にする、限られたスペースだができる限り生徒同士の席を離す、などの対応をしているという。伊津部小(児童数214人、山田吉夫校長)は、人数の多いクラスを教室から多目的ホールに移す、または1クラスを二つの教室に分けて授業を行う、などの工夫をしている。

 また、小宿小(児童数376人)の仲克人校長は、「児童たちは学校再開を喜んでいる。児童あっての学校なので、子どもたちの声が響く校舎はうれしい」と話した。

 文部科学省は全国の教育委員会などに、登校する学年や学級、時間帯を入れ替えての分散登校を取り入れながら、段階的に教育活動を再開するよう求める。卒業や受験を控えた小学6年生と中学3年生、学校に慣れる必要がある小学1年生の登校を優先させ、1クラスをさらに少人数に分けることや、空き教室の利用も促す。

 密集する運動や合唱、調理実習や文化祭、修学旅行などは自粛対象。給食は主菜と具沢山の汁物など品数の少ない献立や、弁当のように盛りつけをしての提供が望ましく、配膳時の感染防止に配慮する。