集落内駐車などマナー違反

潮干狩り目的で多くの人出(集落提供写真)

集落内に設置した注意看板も効果見られず

潮干狩り目的か 住民生活に影響
瀬戸内町蘇刈

 この時期、家族連れなどに人気が高い「潮干狩り」だが、瀬戸内町蘇刈集落(國宗弓穂区長、約50世帯80人)では休日を利用して訪れる行楽客の車が集落内の路肩や海岸入口付近などに入り込んでいるとして、対応に苦慮している。地元では外部からの進入禁止措置を求める声も挙がっている。

 集落沿岸は長さ約700㍍の砂浜スポット。海岸線西側には遠浅の磯が広がる。例年、大型連休時期になると集落外の来訪が見られるが、駐車方法やごみの捨て方などのマナー違反が目立っていたようだ。

 現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、鹿児島を含む全国に緊急事態宣言を発令。移動自粛を呼び掛けている中、大型連休明け後最初の土日(9・10日)は例年になく、同海岸には多くの人出があった。

 10日は住民調べで160人以上、2日間合わせると延べ300人超が訪れたと見ている。奄美新聞が取材中、海岸付近に駐車する女性は「名瀬から来た。どこでも止められると思った」と話し、車を移動させる場面も。

 住民以外の車両が路肩に駐車したため住民が出入り困難になったほか、運行バスが迂回するなど生活に大きく支障をきたしている。集落入り口には路肩駐車禁止を促す看板を置いたものの、マナーを無視して入り込む車両が後を絶たないという。

 今後を懸念した集落関係者は町と相談しながら、「関係者以外お断り」の看板設置などを視野に強い姿勢で臨む考え。國宗区長は「実際に住民生活に影響が出、不自由と危険を感じている状態」と訴えた。

 海岸付近に住む女性(85)は「週末は家の門の前に車があって困った。ルールを守ってほしい」と話した。