公共施設、予防徹底し再開

緊急事態宣言解除後初めての休日、同市笠利町のあやまる岬観光公園でも再開を待ちわびた利用者らが徐々に訪れた

緊急事態宣言解除後初の休日
奄美市

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため閉鎖していた奄美市内の公共施設が15日から順次再開し、緊急事態宣言解除後初の休日となった17日も待ちわびた地元の利用者らが徐々に訪れた。国内では39県で宣言が解除されたものの、まだ終息を見通せる状況にはなく、施設側は感染防止策を徹底して利用者を迎えた。

 同市笠利町のあやまる岬観光公園では開場とともに数人の利用者が訪れ、人影はまばらもグラウンドゴルフに汗を流す姿が見られた。同町在住の69歳女性は1人で来場し、閑散とした状況を確認してからプレーを開始。「週2回くらい来ていたけど休館後はばったり。まだみんなと一緒にとはいかないけど、実際にコースを歩きながらできるとやはり気持ちいい」と笑顔を見せた。

 同公園では要所に「3密」回避を訴えるポスターを掲示し、閉園後には遊具消毒も徹底。管理する植田正輝さんは「コロナとの付き合いは長丁場。気を緩めず安心して使えるよう運営していきたい」と話した。

 16日に再開した同市住用町の黒潮の森マングローブパークではグラウンドゴルフの地元愛好家らが20人ほど来館した。同施設では利用者に名前などの記入をお願いし、検温も実施。管理する同公社の寿浩義支配人は「ここは道の駅の機能も大事で、人に限らず移動者にも大切な場所。まだまだ外出をためらう時期だが再開を歓迎し、来た人には喜んでもらえるよう笑顔で出迎えたい」と話した。

 同市笠利町の県奄美パークもマスク着用などを呼び掛け15日から再開も、集客の目玉となるイベントなどは自粛しており、週末初日の16日も入館者は20人と通常の1割以下にとどまった。

 同・房前真樹事業課長は「今後は(政府専門会議が提唱する)新しい生活様式に則り、徐々に周知していきたい」と抱負。イベントなどの再開は未定だが、「県内の移動は解除されたとは言え集客はまだまだ難しい状況。(長丁場を想定した)島内イベントなども考えたい」と話した。

 この他、大浜海浜公園や奄美海洋展示館は25日から、AiAiひろばや健康体験交流施設(タラソ)、奄美文化センターなどは来月1日からの再開を予定している。