伊仙町下検福 新鮮農産物が人気

新鮮な地場産野菜類などが人気を集めた下検福の無人販売所=7日、伊仙町検福
集落活性化への無人販売所オープン喜ぶ下検福の住民ら関係者

集落活動の活性化に住民たちで無人販売所

 【徳之島】伊仙町下検福(しもけんぷく)集落(琉太三区長、人口約250人)では、町のふるさと納税「がんばる集落支援事業」を活用して7日夕、住民が育てた農産物の無人販売所を県道沿いにオープンした。新鮮な地場産品の地産地消の推進と併せ、集落民たちの交流の場、集落活性化への諸活動費のねん出などにも自主運営していく。

 下検福集落でも少子高齢化に伴って集落民のコミュニケーション不足も年々進行。そうした中、区費(住民会費)だけでは賄えない老朽自治公民館の補修費をはじめ、子ども育成会・青年団・高齢者クラブ活動費などのねん出対策として、集落総会で浮上したのが「無人販売所」計画だったと琉区長(58)。

 同町の「がんばる集落支援事業」では、町が町内の全33集落を対象にそれぞれの集落の活性化に関する行動プランを募って審査。毎年10集落ずつを選考・助成(1集落上限30万円)しているもの。

 下検福では、Uターン住民の徳崇光さん(67)を中心に農産物などを生産供給できる住民たちを募り、助け合い無人販売所グループ「四季菜(しきさい)」(28人)を組織。のぼり旗(営業中)を目印に、県道沿い民有地の地主や借地人らの好意で無償でボックス(ヨコ約2㍍×高さ約1・8㍍×奥行き約1㍍)を設置。同日午後3時の待望オープンにこぎつけた。

 オープンセールには新鮮なネギやカボチャ、ニンジン、ラッキョウなど野菜類やパッションフルーツ、島バナナ、草花や野菜苗など少量多品目を陳列。単体や袋詰めで単価は50円~300円ていど。まもなく完売状態となり、締めて約1万2千円を売り上げた。

 琉区長と徳さんは「大成功のスタート」と大満足。今後の計画では、鉄パイプを骨格に昔懐かしい茅葺(かやぶ)き屋根で演出。住民たちの交流の場のほか、「観光バスなど観光客も立ち寄れるスポットにしたい」と意気込んだ。