今年、希少種植物の盗採があった場所の状況を確認する関係者ら
大和村・宇検村林道 チラシ配る啓発活動も
環境省
環境省奄美国立公園管理事務所は8日、あまみ大島森林組合と希少種盗掘・盗採防止パトロールを行った。宇検村と大和村の林道を巡回し、動物・昆虫の違法トラップや不審車両・人物に警戒。通行した車に禁止事項を記載したチラシを配るなどの啓発活動もあわせて実施した。同パトロールは環境省の国立公園等民間活用特定自然環境保全活動(グリーンワーカー)事業の一環。先月18日から3月まで行う予定。
平日のパトロールは奄美大島5市町村でつくる奄美大島自然保護協議会が担当。11日には瀬戸内町の林道で、同事務所と同協議会の合同の夜間パトロールも実施する。2018年から同森林組合が参加し、土日に実施。活動の強化を図っている。
この日はまず今年希少種植物の盗採があった場所を訪れ、状況を確認した。
同事務所の後藤雅文離島希少種保全管理官は「今年は空港から生き物の持ち出しの問い合わせが数件あった。奄美の固有種クワガタがオークションで売られる事案もある。島の財産を守るために、さらに関係機関の連携を強めたい」と強調。
同森林組合の川畑敏彦業務課長は「2年前は不審な車を見かけたが、最近は少ない印象。マテリヤの滝などの観光地は人の出入りが多いので警戒したい。世界自然遺産登録に向けて、希少種を守る手助けになれば」と話した。