伊仙町初、徳之島町計5匹

前年度の2・4倍 県全体18市町村で84匹
ミカンコミバエ誘殺

 県経営技術課は18日、果樹・果菜類の害虫ミカンコミバエの発生調査結果(8月11日~同17日)を発表した。17日に実施した県内全域の侵入警戒調査で、新たに伊仙町で1匹の誘殺が確認されたほか、徳之島町で5匹、瀬戸内町・加計呂麻島でも1匹を確認した。県全体では8地区で計16匹の誘殺を確認した。県内では今年度、6月9日に屋久島町で最初の誘殺が確認されて以降、これまでに前年度(35匹)の2・4倍に当たる計84匹の誘殺を確認した。寄主植物の調査では、幼虫の発生はなかった。

 徳之島では、今月11日に徳之島町手々で3匹の雄成虫の誘殺が初めて確認されていたが、13日にも同地で1匹を確認、17日には同町母間と伊仙町小島でそれぞれ1匹が確認されるなど、誘殺が相次いでいる。

 同島ではミカンコミバエの確認を受け、新たに誘殺板(テックス板)を設置したほかトラップの増設などを実施。寄主植物の調査も引き続き実施する。

 瀬戸内町・加計呂麻島での誘殺確認は初確認となった6月23日以来、2匹目。奄美大島を含めた同町の誘殺確認は計4匹となった。

 これまでに奄美群島で確認された誘殺は、龍郷町(中勝)の12匹が最も多く、次いで奄美市7匹(名瀬3、住用2、笠利町佐仁2)、徳之島町5匹などとなっており、5市町の9地点で計29匹が確認されている。

 今回の調査で、奄美群島以外で誘殺が確認されたのは、鹿児島市(1匹)、指宿市(3匹)、枕崎市(3匹)、南九州市(1匹)、南大隅町(1匹)となっている。これまでに県内で最も多く誘殺が確認されているのは、屋久島町の20匹。県内での確認は18市町村23地区にのぼっている。

 寄主植物の調査では、県内16市町村で採取した寄主植物を切開し、幼虫の有無を確認している。これまでの調査数は3万2736件に上るが、幼虫の発生は確認されていない。