徳之島地区キビ

相次ぐ台風襲来による塩害・倒伏・葉部損傷など被害は、今後の生育への影響懸念も=7日、徳之島町亀津地区

 

被害減収0・68%
倒伏・葉部損傷
台風10号

 

【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部(事務局・伊仙町経済課)は7日、同島の台風10号の被害状況をまとめた。台風9号の潮風害(塩害)に続く2週連続の台風襲来。最悪の折損被害は免れたが、軽度の倒伏や葉部損傷など被害は全域に及び、被害減収率は約0・68%と試算した。

 同事務局によると、6日に最接近した台風10号の影響により天城町で28・8㍍、伊仙町で22・5㍍の西よりの最大瞬間風速を観測(いずれも気象庁アメダス)した。接近通過に伴って「適度な降雨」(伊仙町で24時間雨量111・5㍉)があった。海岸線の一部を除いて塩害も少なかった。だが、強風による「半・小倒伏」はほぼ全域に及んだ。生産見込み(3417㌶、15万8649㌧=7月1日現在)比による減収率は0・68%(1076㌧、約2260万円)を見込む。

 キビの生育は現在「生育おう盛期」から「登熟(成熟)期」へ移行しつつある。先の台風9号を含む一部塩害に加え、今回の10号によるこの時期の葉部損傷(葉先裂傷約71・7%)は「今後の生育に影響する」(関係団体)と懸念している。