半壊3棟、一部損壊76棟

住家被害では空き家の被害もみられた

 

奄美群島内被害 約5千戸で停電続く
台風10号通過

 

 5日から7日明け方にかけて奄美地方を通過した台風10号に関する調査は7日、各自治体が中心となって引き続き行われた。県の発表などによると同日午後6時現在、奄美群島内では半壊3棟、一部損壊76棟を含む計81棟の住家被害、38棟の非住家被害が判明。奄美市と瀬戸内町では現在も調査が続いており、今後も被害数は増える見込み。また同日午後5時現在、奄美群島内では約5千戸で停電しており、影響はしばらく続きそうだ。

 台風10号通過から一夜明けたこの日も、各自治体などによる被害調査が引き続き行われ、住家の損壊状況などが明らかになった。奄美市と瀬戸内町は調査を継続中、その他の10町村では調査を終えた。

 同日午後6時現在、奄美群島内の人的被害は2件。重傷1件(5日瀬戸内町)、軽傷1件(4日喜界町)で、前日以降の新たな被害報告はなかった。

 住家被害では、半壊が龍郷町2棟、喜界町1棟の計3棟。一部損壊は、奄美市1棟、大和村22棟、宇検村8棟、龍郷町44棟、喜界町1棟の計76棟で、瀬戸内町では2棟の床下浸水被害があった。

 非住家被害は、龍郷町で1棟が全壊し12棟が半壊。一部損壊は、龍郷町22棟、喜界町1棟、瀬戸内町で床下浸水が1棟の計38棟。奄美空港で駐車場照明灯の被災報告があったが、土砂災害などその他の報告はなかった。

 道路の通行規制では、伊仙天城線の2カ所で事前通行規制を行っていたが、7日午前6時に解除した。

 九州電力によると同日午後5時現在、5市町村約4720戸で停電が続いている。市町村別では、奄美市約2380戸(停電率7・1%)、大和村約1150戸(同78・8%)、宇検村約10戸(同0・4%)、龍郷町約800戸(同17・2%)、喜界町約380戸(同8・2%)となっている。

 県によると、5~6日にかけて大島支庁と11市町村で災害対策本部、和泊町で災害警戒本部を設置。7日午前6時までに全てが解散した。