国家公務員試験に合格し、中央省庁の官僚としての道に進む松浦さん(8日、奄美市内で撮影)
現役東大生の松浦さん=大島高出身=、防衛省内定へ
「国の仕事に関わりたい」
「国の政策や方針に関わる仕事をしたい」――。奄美市名瀬出身で現在、東京大学法学部に通う松浦一彰さん(24)=東京都在住=はこのほど、2020年度国家公務員採用試験(総合職)に合格した。希望した防衛省から内定を受け、幹部候補としての一歩を踏み出す。
松浦さんは地元の県立大島高校在学中は検事を目指して勉学に励んでいた。東大入学をきっかけに「国の仕事に就きたい」との思いを強くし、官僚の道に進むことを決意した。
法学部3類(政治)コースに進学し、大高時代から始めたハンドボールを続けるため大学でも入部。学生生活を満喫しつつ、就職に向けしっかりと準備を進めてきた。
国家公務員試験の中で総合職は旧1種に相当。「キャリア」とも呼ばれ、中央省庁の幹部候補生として将来を嘱望される。
今年の試験は新型コロナウイルス感染拡大の影響で変則的な日程に。6・7月筆記試験。官庁訪問で面談を重ね、10月1日に内定が届いたという。
奄美群島を含む南西諸島を取り巻く情勢から島嶼防衛に関心を示す松浦さん。「国の制度設計に関与する立場にやりがいを見出した。郷土と関係がある政策の必要性、重要性を感じている」と意欲を語った
家族も難関試験の合格に喜ぶ。徳之島に住む祖父の岡村隆博さん(84)は「奄美のために大きな仕事に取り組んでほしい」と孫にエールを送った。