タイトル戦前に応援のPR

ポスターを手にする吉田さん。防衛戦には関西、鹿児島、沖永良部を中心に約120人の「応援団」も結成された

偶然あった島同窓会で応援を呼び掛ける、吉田さん母娘(写真撮影のために集まったもの)と参加者たち

女子世界王女・吉田実代さん

 【東京】「島の皆さの声援を受けて、今回も頑張りたい」――。13日に防衛戦を控えている、沖永良部島2世で世界ボクシング機構(WBO)女子世界スーパーフライ級王者・吉田実代さんがこのほど、恵比寿にある居酒屋を訪れ、タイトルマッチへの応援を呼び掛けていた。

 吉田さんが訪れたのは、恵比寿駅からほど近い居酒屋「大吉」。徳之島出身の大吉平造さんが、40年以上調理場に立ち続け、80歳半ばとは思えない「精力的な大将」を目当てに奄美群島出身者の常連も多い。吉田さんも、折に触れのれんをくぐっている。タイトル戦のポスターを持って現れた吉田さんは、「コロナ禍での防衛戦となり、さまざまな障壁もありますが、島の人たちのパワーをもらい、頑張りたい。会場への声援を待っております」と笑顔を闘志に変えていた。

 「闘うシングルマザー」としても知られる吉田さんは、今回を前に長女・実衣菜ちゃんと食事に同店へ。偶然、「神之嶺小学校(徳之島)の昭和34年会」を開催中の出身者と遭遇。「コロナ禍を考慮し、小規模で集まった」という里内廣男さんらに応援を呼び掛けていた。

 吉田さんは、沖永良部2世。2019年6月に世界王座を獲得。同年大みそかに大田区総合体育館で初防衛戦に臨み、見事勝利。20年1月には、和泊町のホテルシーワールドで「初防衛新年会」に出席、伊地知実利町長らに「島の宝」と激励されている。防衛戦は、13日エディオンアリーナ大阪第2競技場「強拳ステージ」でOPBF・日本バンタム級王者の奥田朋子選手が相手。問い合わせ先は090・7624・0393(東裕久さん)。