徳之島全体がクラスター

新型コロナ感染広がる、4町55人 新規感染16人
1日当たり過去最多県内報告数40人

 県は9日、徳之島島内で新型コロナウイルスの感染者が新たに16人確認されたと発表した。徳之島町や伊仙町など複数の会食による感染確認や離島内の発生拡大を踏まえ、徳之島全体をクラスター(感染者集団)と判断。喜界町と天城町にも広がり、同日までにクラスター関連の感染者数は4町55人に上った。

 徳之島全体をクラスターとした理由について県側は、11月28日から12月初めまでに、島内の異なる場所で3回以上の会食を経て感染拡大につながったとしている。集計では徳之島町内クラスター(24人)と区別していた島内の15人、今回の新規16人を合わせて感染者数を計上した。

 9日の新規感染報告によると、徳之島町9人、伊仙町5人、喜界町(徳之島に移動歴あり)と天城町がそれぞれ1人。10歳未満~80代の男女で全員再陽性ではない。PCR検査は濃厚接触者と接触者に広げ、84人に実施。きょう(10日)以降結果が判明するという。

 現在、同クラスター関連で医療機関に入院中は県本土8人、奄美大島2人、徳之島2人。宿泊施設の療養者は県本土9人、奄美大島6人。自宅待機者は徳之島27人、喜界島1人とした。

 この日、1日当たりの県内感染者数は県内過去最多の40人。徳之島、出水市のクラスター2例を同時認定し計11例となった。累計感染者数は741人。

 会見で地頭所恵・県くらし保健福祉部長は「県内全域で感染が拡大していると考えている」と危惧。県内警戒基準の引き上げについては「今後の状況を注視したい」と述べるにとどめたが、県民にあらためてマスク着用や3密回避など感染対策の徹底を求めた。