カトリック嘉渡教会にイルミネーション

龍郷町嘉渡集落のカトリック嘉渡教会のイルミネーション

イルミネーションを楽しむ嘉渡集落の子どもたち

信者、地域住民で飾り付け
集落の「銀座通り」へ

 龍郷町嘉渡集落の中心地点にあるカトリック嘉渡教会のイルミネーションが点灯し、幻想的な灯りが地域住民を喜ばせている。教会の活気を取り戻そうと、同集落在住の亀井純子さん(71)が指揮を取り、昨年から教会庭の手入れやイルミネーションの飾り付けを始めた。以前はあまり人の出入りがなかったというが、今では毎日グラウンドゴルフが開かれるなどしてにぎわいをみせている。

 嘉渡集落には現在約90世帯180人ほど(特別養護老人ホーム 龍郷の里は約60人)が暮らしている。亀井さんによると、飾りつけは信者数の減少や高齢化で存続が危うい状況にある同教会の対策を模索する中で思い付いた案だという。3年前は2人だった子どもの数が現在13人に増えたこともあり、子どもたちに喜びを与え、教会に親しんでほしいという思いもあった。

 飾りつけは13日に信者や嘉渡子ども会、青壮年団など地域の有志約40人で協力し行った。当日はうどんも振る舞われ、住民同士の交流の場になったという。

 24日のクリスマスイブには嘉渡・秋名集落合同でミサが行われた。同日午後5時ごろにイルミネーションに明かりが灯ると、住民らも口々に「きょらさ~」と歓声をあげ、笑顔で集っていた。同日飾りを見に訪れた牧龍飛さん(秋名小3年)は「昨年は飾り付けを手伝った。キラキラしていてとてもきれい。サンタさんが喜びそう」と話し、濱田イツエさん(91)は「信者の数が減って寂しく思っていたが、活気づいてうれしい。嘉渡集落の『銀座通り』!」と喜んだ。

 イルミネーションの点灯は1月9日まで。点灯時間は午後5時~同9時ごろ。亀井さんは「今年の冬休みは行事などの楽しみが少ないので、島の子どもたちに喜んでもらえたら」と話し、集落外の人の見学も歓迎している。