跡地をコインパーキングに

市街地内の老朽空き家をコインパーキングに再利用(瀬戸内町提供写真)

古仁屋市街地 老朽空き家対策で瀬戸内町
第一号、制度周知へ

 瀬戸内町の古仁屋市街地でこのほど、老朽化した空き家除去後、新しくコインパーキング(時間貸し駐車場)が設置された。同町は空き家除去経費の2分の1(上限100万円)を地主側に助成しており、跡地を再利用したケースとして第一号に。市街地には危険空き家が複数あるため町企画課は「景観整備や防犯、防災の観点から迅速な対応が必要」と制度周知につとめたい考え。

 市街地の目抜き通りに設置されたパーキングは「プラス古仁屋松江第1」で昨年12月28日にオープン。駐車台数9台。料金は30分100円、24時間1千円。町と地域包括連携協定を結ぶ㈱ファーストが運営、管理する。

 町によると、同地にあった木造平屋は数十年間空き屋化。そうした情報を受け、昨夏から地主や同社など関係者と建物除去と跡地利用について協議を進めていた。

 空き家のエリアは商業地域であるため景観整備は急務。さらに市街地の駐車場問題解消として、跡地のコインパーキング設置計画に決定。10月以降、直ちに家屋除去と整備工事を行い、年末までに完成できたという。

 同町は人口減少による空き家の増加に加え、
老朽化した建物の解体による遊休地の再利用を重要課題に挙げる。また地主側に固定資産税などが減免される「特例」を呼び掛けながら問題解消を後押していく方針だ。

 さらに今年は奄美・沖縄地域を候補地とする「世界自然遺産登録」の実現も予想。観光客の受け入れを重視する同課は「景観整備と受け入れ強化を図る一例」とした上で、「引き続き跡地の有効利用に取り組みたい」としている。