赤土新ばれいしょ春一番

本土に〝春を呼ぶ商材〟徳之島地区「赤土新ばれいしょ・春一番」の収穫が本格化=4日、伊仙町目手久

価格見通しに生産者ら農家の表情も明るい

収穫作業が本格化へ
徳之島地区 農家表情に明るさ

 【徳之島】徳之島地区では日照不足など気象要因で生育が大幅に遅れながらも、園芸作物の基幹品目「赤土新ばれいしょ・春一番」(JA系統銘柄)の収穫がようやく本格化しつつある。作柄は〝小玉傾向〟観測の中にも、「大豊作」スタートの生産者も。価格相場への期待とも相まって、生産者たちの表情は久々に明るい。

 同地区「赤土新ばれいしょ春一番」連絡協議会とJAあまみ徳之島、天城両事業本部主催の出発式は1月30日にあった。各事業本部の選果場は例年だと同月下旬ごろ試験稼働に入り、出発式時点では本格化するが、今期は約半月遅れ。産地推進(共販)計画目標は「出荷量1万㌧、販売額20億円」。「商系」(一般バイヤー)勢の取扱量もほぼ同等量とみられる。

 「春一番」の南風が本土を吹き抜けた4日、伊仙町目手久の農業窪田伸一さん(69)のバレイショほ場では、すがすがしい青空の下、7人がバレイショの収穫作業を始めていた。

 窪田さんは同地区「赤土新ばれいしょ春一番」連絡協の前会長。Uターン就農して約35年、農業指導士も務める大ベテラン。現在の経営状況はバレイショ約3㌶と生産牛が20頭。バレイショは有機JAS認証で約1㌶、かごしまの農林水産物認証(K-GAP)で約2㌶をそれぞれ契約栽培している。

 今期については「みんなは〝小玉傾向〟と言っているが、ここは大玉傾向で豊作(10㌃単収見込み2・5㌧以上)。長年農業をしてきた中で今期は特に土づくりに重点を置いてみた」と窪田さん。

 耕畜連携で自家調達の牛糞堆肥、島内のコーラル(石灰岩粒)、苦土石灰などを混入・散布。「バレイショはPH5・5~6程度の弱酸性の土壌を好む。PHが高いとソウカ病も入りやすい。PHの調整を徹底したおかげで豊作に」と自己分析。ちなみに約50㌧の収穫を見込んでいる。

 今年度は、基幹作物サトウキビの「平年作」回復、ピークアウトしつつも続く子牛価格の高原相場、競合産地の減産によるバレイショ価格の回復、タンカンの豊作―などの情勢から、同地区農業産出額の大幅アップを期待する声もある。