画面越しに多様な学び

モニターに映る崎原小5・6年生とオンライン授業に臨む大川小5・6年生の教室

大川小・崎原小 児童ら合同オンライン授業で交流
同学年でつながる

 奄美市名瀬の大川小学校(前田浩之校長)と崎原小学校(長﨑克則校長)の2~5年生児童ら43人は4日、テレビ会議システムを使った初の合同オンライン授業を行った。両校教室をオンラインで結び、児童らが画面越しに授業。いつもとは違う多様な意見に触れながら、考え方や学びの視野を互いに広げ合った。

 両校の遠隔授業は初の試み。今年は、長年続けていた芦花部、大川、小湊、崎原、知根の小規模校5校合同授業が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったため、今後の教育動向なども鑑みオンラインで取り組んだ。

 児童らは、2年生、3・4年生、5・6年生の3班に分かれて各教室で学習。モニターを通して同学年でつながりつつ、同じ教科の授業を受けた。

 5・6年生の道徳授業では、「奄美大島のためにこれからもできること」と題して意見を発表。「海岸清掃を続ける」「ノネコを増やさない」「エコバッグを持ち歩く」など交代で意見を述べ、いいと思った回答には頭の上で円を描き、画面越しにOKサインを届けた。

 3・4年生の図工授業では、名画の描かれたハガキでカード当てゲームを実施。ヒントから相手の隠したカードを推理し、当たりやはずれが分かるたびに喜びの声が上がった。

 大川小6年の杜柚羽さんは「(画面で)相手の表情が分かりづらかったけど、いろんな人の意見を共有できて楽しかった」と笑顔。同担任の石神直嗣教諭は「(崎原学校教諭との)最小限の打ち合わせで授業もしっかり進行できた。日常的に使えるようなら面白いツールになる」と遠隔授業に手ごたえを感じ取った。