「沖洲会」に入ろう

サイサイ節を踊る高校3年生ら=沖永良部高校=

高校3年生にガイダンス
卒業生の前田博美さんらが民謡で激励

 【沖永良部】沖永良部島の出身者で作る郷友会「沖洲会(ちゅうしゅうかい)」を知ってもらおうと、沖永良部高校3年生を対象にした「沖洲会ガイダンス」が18日、同校体育館であった。卒業生で唄者の前田博美さん(31)ら2人が講話。最後に民謡「サイサイ節」を披露し、3年生を激励した。 

 沖洲会は、東京や大阪など全国に9支部ある。進学や就職で島を離れた地元出身者が集う場として重要な役割を果たしている。

 ガイダンスは、2013年から毎年開催。この日は、卒業を控えた3年生83人が参加した。

 講師は2人。前田さんは昨年沖縄県から沖永良部島に戻り、現在は和泊町CATVサンサンテレビで勤務。昨年同校を卒業した森田敬太さん(19)は、沖縄県立芸術大学1年生で琉球古典音楽を学んでいる。

 親の同級生の誘いで沖縄沖洲会に入ったという前田さんは「先輩が生活面や唄者の活動をサポートしてくれた。私にしてくれたことを後輩にもしてあげたい。それが島の発展につながると思う」。森田さんは「知人がいない沖縄で生活を始めるのは大変だったが、沖洲会の人たちに会うと方言が飛び交って島に帰ってきた気分になる」と話した。

 最後に前田さんと森田さんが「サイサイ節」を披露。3年生も一緒に踊って楽しんだ。 

 3年の泉泰斗さん(17)は「沖洲会との関わりを深め、そこから多くのことを学んで島を盛り上げていきたい」と語った。

 ガイダンスでは、和泊、知名両町の役場職員が沖洲会の歴史や、若い世代で作る「若沖洲会(わかちゅうしゅうかい)」の活動などを紹介。このほか、和泊町第6次総合振興計画に掲げた地域振興事業「まちゅんどプロジェクト」の説明もあった。