群島スタートアップ支援実証事業

奄美群島スタートアップ支援実証事業の「各島プロジェクト報告会」

各島プロジェクト成果を報告
クラウドファンディング検証説明

 奄美群島スタートアップ支援実証事業の「各島プロジェクト報告会」及び「2020年度奄美群島支援協議会」が15日、奄美市名瀬の奄美会館2階大会議室で開かれた。報告会では、21年2月末までに終了した3プロジェクトに関する報告があり、それぞれの取り組み内容や、資金調達方策であるクラウドファンディングの成果と検証などについて説明した。3月中に公開予定の3プロジェクトの報告もあった。協議会では、20年度活動報告、21年度活動計画について事務局の奄美群島広域事務組合担当者が説明したほか、実証事業期間終了後(22年度以降)の運営体制に関して意見交換した。

 報告会では、2月末までに終了した3プログラムを報告。最初に▽知名町「食品ロスをリサイクルで解決!子供も大人も楽しめる『ジャガイモねんど』を商品化!!」(起案者・宮澤夕加里さん)に関して報告。クラウドファンディングの成果について①活動のビジョンがより明確になった②確かな手応え(ファン、ビジネスパートナー)を得た③新商品のマーケティングができた④活動の認知度が上がった(特に島外)⑤新たな価値の発見につながった(教材、SDGs=持続可能な開発目標)―と説明。また、「クラウドファンディングの操作方法が分からない人が多かった。母親が手書きの操作方法メモ書きを作った。プロジェクトのサイトの中に操作方法があったらいいと思った」と指摘した。

 2番目に▽喜界町「花良治集落の過疎化を止めたい!古い空き家を再生して移住促進住宅に!」(起案者・宮本一徹さん)の報告があった。クラウドファンディングの成果で、実施に当たり工夫したことや感じたことは「花良治しまぐらしハウスの取り組みも紹介」「返礼品に宿泊券、集落の商店・農家との連携商品を設定」を挙げた。資金調達以外の効果は①花良治集落の取り組み(花良治しまぐらしハウスなど)のPRができた②クラウドファンディング以外で寄付をしたい旨の連絡があった③行政、民間、集落などさまざまな人に、移住促進について前向きに検討してもらえるきっかけなった―と指摘した。

 3番目に報告(代理報告)した▽知名町「南の島で遊ぶように学んで暮らすアトリエシェアハウスを拠点に、奄美の教育魅力化を!」(起案者・釜優貴美さん)―の中では、効果や工夫した点などについて①どんな活動をしているのか知ってもらえた②応援してくれる人がいることを実感③資金が集まり事業を進める上で助かった④チャレンジングなリターンの評判が良かった⑤やりたいことを形にできた(研修等)⑥関係人口づくりに貢献できた―ことなどを挙げた。