群島各地で中学校卒業式

全員で「正解」を合唱する金久中学校の卒業生たち=奄美市立金久中学校=

「変化遂げて前へ進んで」

 県内の多くの中学校で16日、卒業式が行われた。奄美市立金久中学校(船倉文章校長・生徒数316人)では来賓や保護者の人数に制限を設け、マスクの着用と検温、消毒を徹底するなど新型コロナウイルス対策を万全にしつつ第65回卒業式を迎えた。

 同校船倉校長は「前向きに、明るい態度で見えない敵とのたたかいを乗り越えてきたみなさんに敬意を表する」と述べ、鳥のタカの成長過程になぞらえて「これからどんなに苦しいことがあってもさらなる変化を遂げて前へ進んでいってほしい」と式辞を贈った。

 在校生の代表として送辞を贈った同校生徒会長の有田翔海=うみ=さん(2年生)は「いつもやさしく声をかけてくれた先輩方が卒業するのは不安もあるが、先輩方からのバトンを受け取り、よき伝統をさらに発展させ未来へつないでいきます」と力強く決意を表した。

 卒業生の代表として答辞を述べた佐多勇飛=ゆうひ=さんは、家族・職員・在校生へ感謝の意を表し、「それぞれ進む道が違っても心はひとつ。ここにいる101人の仲間は最高の仲間」とあたたかな言葉で締めくくった。

 同校卒業生101人は最後に全員で「正解」を合唱。心を込めて歌う卒業生の姿に、涙ぐむ保護者の姿も多く見られた。