卒業証書を授与される県立大島養護学校の生徒=龍郷町=
次のステージへと歩み
喜界支援教室の卒業生はリモートで参加
龍郷町の県立大島養護学校(芝原一郎校長・児童生徒数115人)は17日、小・中学部の第43回、高等部の第29回卒業式を行った。今年は小・中・高等部合わせて33人が卒業。卒業生は皆、次のステージへと歩みを進めた。
今年の卒業生の内訳は、小学部3人、中学部6人、高等部24人(徳之島支援教室2人、喜界支援教室2人含む)。喜界支援教室の卒業生はリモートで参加した。高等部24人の卒業生はそれぞれ県外・県内で一般就労をしたり、施設を利用しつつ働く福祉的就労をする予定。
芝原校長は式辞で「卒業証書は努力を続けた証。これからもたくさんの人とのつながりを大切に、夢や希望の実現に向けて前進していってほしい」と述べ、卒業生にエールを送った。
在校生代表あいさつをした生徒会長の中村英治=えいじ=さん(2年生)は1年の思い出をふり返り卒業生へ感謝の言葉を述べた後、「努力は日々の積み重ねだ。少しずつでいい。前に進め」と大ヒットアニメ鬼滅の刃の主人公の言葉を引用し、力強く送辞を贈った。
卒業生代表(前生徒会長)の津田わかなさん(3年生)は入学式から卒業までを振り返り、「人間関係が不安で悩み、泣いてしまうこともあった。それでも周りの人の支えがあり、ここまでがんばることができた。卒業後は社会に貢献していきます」と堂々と答辞を述べた。
コロナ対策の一環で国歌や校歌の斉唱は省かれたが、会場の保護者は涙を浮かべながら、卒業するわが子の晴れの舞台を見つめていた。