あやまる会発表会 17人が演目披露

ロードハウスASIVIでシマ唄や三味線などを披露するあやまる会メンバー=奄美市名瀬=

「遊びながらシマ唄文化を継承してくれたら」

 日本民謡協会奄美連合あやまる会(松山美枝子支部長)は27日、ロードハウスASIVIで発表会を開いた。4歳から社会人までの17人が演目を披露し、客席は保護者や友人などたくさんの観客であふれていた。

 あやまる会は、唄者である松山支部長の民謡教室。奄美市名瀬を中心に4歳から高校生までの子どもたちが通い、シマ唄を通して奄美大島の文化の継承を目指している。

 松山支部長によると、あやまる会の名前の由来は奄美市笠利町にある「あやまる岬」から。同岬は昔、音楽が好きな若者の社交の場であり、皆で楽器を持ち寄り交流したという。「人と人の輪がつながっていったら」という気持ちが同会の名前には込められている。

 発表会に参加した子どもたちは大島紬に身を包み、「イトゥ」や「朝花節」「ヨイスラ節」などおよそ20曲を披露。観客は手拍子をしたり一緒に歌ったりと、会場全体が一体感のある雰囲気を醸し出していた。

 松山支部長は「一緒になって遊ぼうというのがテーマ。子どもたちはふだん寝っ転がったりいたずらをしたり、とても元気で無邪気。でも耳ではしっかりシマ唄を聴いているから、本番になるとびっくりするくらい上手に歌える」と、微笑みながら子どもたちの様子を語った。

 発表会を見に来ていた麓若代さん(80)は「孫が発表会に出ているので、毎年楽しみにしている。今年は三味線が弾けるようになり、唄も日に日に上手になっていくからとてもうれしい。将来が楽しみ」とにこやかに話した。

 松山支部長のシマ唄は奄美市名瀬のシマ唄・シマ料理のお店「吟亭」でも楽しむことができる。あやまる会のメンバーもときどき練習の成果を披露している。