徳之島キビ収穫、中盤へ

買入れ価格「過去最高」で中盤入りした徳之島のサトウキビ収穫=16日、天城町で

買入れ価格「過去最高」推移
さらなる登熟に期待

 【徳之島】徳之島では12月14日に開始した2021/22年期産サトウキビの収穫・製糖処理が中盤入りした。中盤の処理実績からみたキビ生産見込み量の更正では、当初見込み比1000㌧増の17万3077㌧に上方修正。買い入れ平均糖度は前年同期比0・8度高い9・6度で推移、キビ買入れ平均価格は2万3460円(㌧)と「過去最高」で推移している。

 南西糖業㈱徳之島事業本部によると、同社大型2工場への原料キビの搬入量=15日現在=は計9万6567㌧(天城町3万5735㌧、伊仙町3万382㌧、徳之島町3万450㌧)。進捗率約55・7%と中盤入りした。

 買い入れ平均糖度は前年同期比0・82度高い14・47度(天城町14・56度、伊仙町14・72度、徳之島町14・10度)。買い入れ平均価格(原料代+交付金)は前年同期比で1531円増の2万3460円(過去最高)で推移している。

 そして、これまでの収穫面積や搬入実績など中盤情勢から試算した生産見込み量更生(当初11月1日現在比)は、▽天城町6万3199㌧(増減0)▽伊仙町5万7216㌧(1000㌧増)▽徳之島町5万2662㌧(増減0)、3町計17万3077㌧(1000㌧増)とわずかに上方修正した。

 同社の松山洋次郎取締役(農務部長)は、今期産の糖度・登熟に関して、「台風などの被害もなく葉がしっかりとしており、今後も若干の上昇が期待できる」。政策価格に加えた品質向上(14・4度以上が57・8%)が「過去最高の買い入れ価格」に反映。今後の生産量更生の見通しには「茎不足の傾向もあり、上積みは厳しい状況」と分析している。

 同島の基幹作物でもあるサトウキビのケーン・ハーベスター(収穫機械)による収穫率は現在98・7%。同社の今期産原料の受け入れ終了は3月24日を予定している。